宇和島みかんオンラインショップ EHIME UWAJIMA

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清水 実郎 さん

INTERVIEW
#01

玉津柑橘倶楽部

温州みかん

[育てている柑橘]温州みかん・極早生・ぽんかん・いよかん・せとか・でこぽん・紅マドンナ・ブラッドオレンジ

一般的に“みかん”というと温州みかんをさします。
温州みかんは生産者の栽培方法や収穫時期によって味も変わります。マルチをつかった栽培方法で、より糖度が高い「温州みかん」は人気を博しています。

地元の中学校で社会科の先生を経て、みかんの生産者に転向

地元の中学校で先生をしていた清水さんは、6年前にみかん農家に転身(2019年現在)。
吉田町の玉津地区は、昔から温州みかんの農園が多い。清水さんの祖父が開墾した土地を元に園地を増やしてきた。
比較的条件のいい土地をみつけて土地にあった温州みかんを栽培している。
みかんづくりは父親から教わっている。
みかんづくりは天候次第で作り方が変わる。毎年、同じタイミングで農薬や肥料をあたえてはいけない。
みかんの成長を見ながら、天気や気候を先読みして日々の生産にあたる。
タイミングがバッチリあって、良いみかんができたときの喜びは言葉にしがたいと語る。

水はけを良くするマルチシートを使った生産方法にこだわる

お盆明けにマルチシートを敷きそれ以降は一切水をあたえないようにする。
マルチシートをつけると水はけが良くなる。木はストレスを与えると、木の中にある成分を糖に変える性質がある。
水が入りすぎると「浮皮(うきかわ)」という、皮が浮いてしまう障害が軽減でき、味がギュッと凝縮されるので糖度が上がる。
マルチシートは光を反射して実った果実は色づきもいい。
玉津地区は急傾斜地が多いので、シートを引くのはとても手間がかかるのが難点である。
しかし、清水さんは父親の代から続けているこの農法にこだわって生産をしている。

玉津地区は西日本豪雨でうけた被害は甚大

2018年7月におきた西日本豪雨の発災当時、2〜3週間は地元の住民の非難や救助などがあり山に入ることができなかった。
ようやく山に入ることができて崩れた農地を見て大変なショックを受けたという。
モノレールや機械が流され、園地も崩落していたところがあった。発災から1年がたった今もその傷跡は残る。
このまま、みかんを続けていけるのかと不安な日々が続いたという。
実際にみかんの生産をやめてしまった農家もいる。
しかし、清水さんは下を向いていない。

園地の改革・飽くなき挑戦

災害のあと、再編復旧をする中で急傾斜を緩やかにしていく取り組みが始まっている。
急傾斜がなくなり緩やかな傾斜になるとマルチシートを敷くことが可能になる。
そこにチャンスがあると清水さんは考える。
新たな品種をそこに植えたり、新たな技術を取り入れたりしていこうとしている。
その技術とは「マルチドリップ」という技法だ。
マルチをしていながらも、水がほしいときに点滴のように木に水を与えるために木の根元にエスロンパイプを這わせていく。
そういったことに挑戦し、よりおいしいみかんの生産方法に貪欲に取り組んでいこうと意気込みを見せている。